バットガールNEWS

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資金が切れ、最後1.99ドルのiPhoneアプリで撮影されたドキュメンタリー映画がアカデミー賞受賞!

アカデミー賞を受賞するレベルの作品を作るには、さぞ多額の制作費と莫大な設備、機材が必要なのだろう...と思いがちですが、資金が途絶えてしまいフィルムが購入できなくなり、なんと最後はiPhoneアプリで撮影した作品が、今夜(現地時間24日)アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞に輝きました。

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シュガーマン 奇跡に愛された男』(原題:Searching for Sugar Man)はケープタウン出身のファン2人が、南アフリカでは伝説の70年代ロック歌手、ロドリゲスの「死」の真相に迫るという内容の作品。2012年のスウェーデン・イギリスのドキュメンタリー映画で、日本では今年3月16日に公開されます。

 

アイデアに賛同する投資家が見つからず、製作は全てが自費だったそうです。1970年代のような感じを出すため、製作チームは当初、8mmフィルムで撮影をしていました。しかしもうすぐ撮影が終わるという時、資金切れという危機に陥ります。

 

こちらは、監督がその時の状況を話すインタビュー映像です。

マリク・ベンジェルール(Malik Bendjelloul)監督は、CNNにこう語ります。

「スーパー8フィルムで撮り始めたんですが、あれはかなり高い代物で... 資金が完全になくなってしまったんです」「最後にもう少し、あと数ショットだけ必要だった。その時、1ドルの(カメラ)アプリがあることに気付いて、(それで撮ったものが)だいたい同じに見えたんです。」

 

そのアプリとは、Nexvio社が開発した8mm Vitage Camera(アメリカでは現在1.99ドル/約185円)。「Instagramのビデオ版」とうたわれ、フィルターを用いてレトロな雰囲気のビデオを撮影できるというものです。 開発した側もこの展開は寝耳に水だったようで、中国に訪問中のところをCNNが苦労して探し当てたというNexvio社の代表、Hongyu Chi氏は「クレイジーな話で、ものすごく感激してます」とコメントしています。

 

もうこれで、撮影できなくなったかも知れない...とあきらめかけた時にスマホのアプリに救われたとは、それ自体がハリウッドのシンデレラストーリーのようなお話。最初に公開したサンダンス映画祭で高く評価され、その後もずっと本命視されてついに受賞した秀作ということですが、果たして映画を観た時に私たち観衆は、どこがスーパー8で撮られ、どこがiPhoneで撮られた箇所なのか判別できるでしょうか?

 

『Searching for Sugar Man』予告編(UK版英語)

シュガーマン 奇跡に愛された男』予告編(日本版)

 

シュガーマン 奇跡に愛された男』公式ウェブサイト(日本語)

『Searching for Sugar Man』公式ウェブサイト(英語)

ロドリゲスを探すのに使われた公式ファンサイト(英語)

 

記事元:SFGate, Mail Online, money.CNN.com, YouTube(OptimumReleasing)YouTube(角川映画)

 

f:id:batgirlnews:20130209132123p:plain他おすすめ記事:

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